査読者向けのガイド
学術ジャーナルの質と評判を維持・向上させるためには、確実な査読が不可欠です。 また、査読は著者が原稿を改善するための重要な手段でもあります。 Anxiety Disorder Researchは、この重要なプロセスに時間、労力、そして専門知識を提供してくださる査読者の皆様に深く感謝申し上げます。 このガイドでは、査読の準備と提出に関するアドバイスを提供します。
ジャーナルについて
Anxiety Disorder Research は、日本不安症学会が発行する査読付きのオープンアクセス学術誌です。
本誌の目的は、不安症および関連疾患・症状についての理解、アセスメント、治療・介入、予防の発展に資する独創的かつ革新的な重要論文を掲載することです。 対象とする主なテーマには、行動的・認知的・生物学的評価、診断と分類、神経科学および遺伝学、社会文化的要因、機序と併存症、疫学、心理社会的および精神薬理学的治療・介入、予防、実装科学、理論的発展、政策などが含まれます。
本誌は、学際的な学術交流のための国際的なプラットフォームを提供しますが、日本語による投稿も受け付けています。
本誌はシングル・ブラインド方式の査読を採用し、査読者の情報は著者に開示されません。
利益相反
査読プロセスの信頼性は、査読者からの公平かつ客観的なフィードバックにかかっています。 査読者が公平に行動することに影響を及ぼしかねない状況が、実際にある、その疑いがある、その可能性がある、場合には利益相反が存在します。
編集者は査読者に論文の査読を依頼するにあたり利益相反を回避しようとしますが、公平性に偏りが生じる可能性を見抜くことは困難または不可能であることが多いものです。 論文の査読を依頼された際には、以下の状況によって公平かつ客観的に判断する能力が影響を受けることはないか、検討してください:
- 著者のなかに個人的な関係のある人がいる
- 著者のなかに過去3年間に共同研究者あるいは共著者だったことのある人がいる
- 研究対象または論文の成果に金銭的な利害関係がある
- 同じテーマに取り組んでいる、または著者のなかに直接的な競争関係にある人がいる
- 論文の草稿を見たことがある、またはこれに意見を述べたことがある
依頼に応じて論文の査読を開始したのちに利益相反が明らかになることがあるかもしれません。 査読中の論文について利益相反があるかもしれないと気付いた場合は、査読プロセスのいつの時点であっても、直ちに編集事務局にご連絡ください。
査読期間
本誌は論文の著者に有効な査読結果を提供し迅速に編集上の決定を行うことを目指しています。 査読者は4週以内に査読を終わらせるようお願いします。 査読が遅れそうなときは速やかに編集事務局にご連絡ください。 そうすれば編集事務局から著者にその旨を知らせることができますし、必要ならば代わりの方策を立てることもできます。
守秘義務
未発表論文
査読者は査読のプロセスを通じてすべての論文を取り扱うにあたり、常に秘密を守るようにしてください。 本誌は査読者に対し、常に以下の指針に従うよう求めます:
- 論文の査読をしていることを口外しない。
- 査読プロセスに直接関係のない者と論文について議論しない。
- 未発表論文に含まれている情報を自分の研究や論文に利用しない。
- 未発表論文やその内容について言及しない。
- 査読プロセスの間、事前に編集者から承認を得ることなく自分の身元を論文の著者に明かさない。
- 原稿の内容を人工知能ツールや公共のプラットフォームに共有したり、アップロードしたりしない。
- 不注意から守秘義務や公平性を侵害しないように、論文について(自分の研究グループ内外の)同僚に助言を求める前に編集者に相談する。
本誌は、依頼を受けた査読者が教育的観点から、キャリア早期の研究者(博士課程学生、博士研究員、キャリア早期の教員など)を査読プロセスに関与させたいと考える場合があることを認識しています。 キャリア早期の研究者と共同査読を行う際には、守秘義務違反とならないよう、依頼を受けた査読者は当該研究者に本ガイドを示した上で、 彼らのフルネームおよび身分を事前に編集者へ通知しなければなりません。 これらの要件が満たされている場合、共同査読は認められます。 査読内容の質と正確性についての最終的な責任は、依頼を受けた査読者にあります。
査読者の情報
本誌は査読者の情報について常に守秘義務を守ります。 査読者の氏名が開示されるのは、査読者から特別に申し出のあり、かつ編集委員会がこれを認めた場合に限られます。
査読コメントの執筆
すぐれた査読コメントは簡潔でありながら包括的であり、しっかりした構成をもっています。そして、編集者に対しジャーナルからの出版の適否を判断するために十分な情報を提供する、著者に対し論文についてのフィードバックおよび必要に応じて改善方法をアドバイスする、という2つの目的を果たします。
本誌のオンライン投稿・査読システムでの査読は、選択式の質問(採否の推奨)、著者へのコメント、編集者へのコメントの3つの部分に分かれています。
査読コメントは、英語論文の場合は英語で、日本語論文の場合は日本語で作成してください。
複数選択式の質問
本誌における論文の採否の推奨など、論文の全般的な印象に関する質問です。 この質問に対する回答は編集者だけが見ることができ、著者は見ることができません。
著者へのコメント
コメントに含めることが望ましい事項は以下の通りです:
- 論文および研究成果の概要
- 論文の強みと弱みの総括
- 論文についての具体的な批判的コメント、番号を付す
コメントを準備する際には、論文に関して以下の事項を考慮します:
- 適合性:ジャーナルの範囲や読者層に合致しているか
- オリジナリティおよび意義:新規かつ重要なものであるか
- 科学的な質:アプローチ、方法、設計、分析はすべて妥当か
- 文章の質:明瞭に記述されているか
論文の各部分を評価する際、次の質問が役に立つと思われます:
- タイトル
- 論文の主要な研究成果を正確に反映したタイトルになっているか
- 抄録
- 論文の根拠や背景、研究プロジェクトの目的、使用した方法、主要な研究成果、それらの関連性に関する説明は十分か
- 緒言
- 論文の根拠と背景を十分示しているか
- 著者が示す仮説は明瞭か
- 方法
- 著者の用いた方法および統計分析は適切であったか
- 著者は第三者が再現可能なように十分に方法を詳述しているか
- 著者はアプローチに関する注意点や制限を明瞭に説明しているか
- 人体実験/動物実験の場合、著者は既存の行動規定および倫理規定を順守しているか
- 結果
- 結果は明瞭かつ適切に説明されているか
- それぞれの表や図は必要か、不足はないか
- 表や図は完全で理解しやすいか
- 考察と結論
- 考察と結論は結果に裏づけられているか
- 結果に関する別の解釈も検討されているか
- 根拠のない主張や不適切な推論がなされていないか
- 論文全般
- 引用文献はすべて関連のある必要なものか、関連のある文献が除外されてはいないか
- 論文は明瞭に記述されているか
- 著者は、出版倫理委員会(COPE)のガイドライン など、既存の出版倫理規定を順守しているか
- 事実や方法、分析、解釈に誤りはないか
- 部分的または全体として他の言語で出版されたことのある原稿ではないか
批判的なコメントを書く際には、対象は研究者ではなく研究であることに注意して、建設的なコメントとするようにお願いします。 事実に関して意見を表明する場合は、裏づけとなる証拠を示してください。
編集者は相反する査読コメントを踏まえて論文の採否を判断するため、著者へのコメントにおいて適否を勧告することは避けてください。
編集者へのコメント
編集者への有益なコメントに含まれる事項は以下の通りです:
- 編集者が査読内容を迅速に把握できるような、著者へのコメントと指摘事項の要約。
- 重要なポイントを強調し、各ポイントがどれほど重要かを示す
- 本誌における論文の採否の推奨。単に論文の採否について述べるだけでなく、その判断根拠を記載する。 必要に応じて、より適切と思われる原稿種別への変更を提案してもよい。
- 採択に適さない考える場合、今後の再投稿を促すために論文の改善方法に関するアドバイス
- 研究または論文における倫理違反の可能性を感じた場合は、その懸念内容
編集者へのコメントは極秘とされ、著者に伝えることはありません。
査読コメントの提出
査読コメントは、編集者からの依頼メールに記載された本誌のオンライン投稿・査読システムのリンクを通じてご提出ください。 問題が生じた場合は、編集事務局までお問い合わせください。
次のステップ
査読コメントのコピーを保管しておいてください。 著者に論文の修正を勧告した場合、のちに編集者から修正論文についてのコメントを求められることがあります。 その際、再査読の主な役割は、前ラウンドで指摘したコメントに著者が適切に対応しているかを確認することです。 以下の点にご留意ください:
- 著者の回答および修正が前回の指摘を十分に解決しているか
- 未解決の重要な問題が残っていないか
- 重大な方法論的・倫理的・事実に関する問題が新たに明らかになった場合を除き、新たな主要コメントの追加は控えること
編集者が論文に関する最終決定を下したのち、論文の著者に対して決定通知の書面が査読者全員の著者へのコメントとともに送付されます。 査読者から特別に申し出のない限り、査読者の身元は開示されません。
問い合わせ先
編集事務局へのお問い合わせは、下記へご連絡ください:
- Anxiety Disorder Research編集事務局
- 〒162-0801 東京都新宿区山吹町332-6
- パブリッシングセンター (株)国際文献社内
- Tel: 03(6824)6393
- Fax: 03(5206)5332
- Email: jsad-edit@je.bunken.co.jp
Version 1.0(2025年12月)

